著者
中島 裕子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.172-177, 2015-03-15

研究の動機 「私って看護師に向いてない」。看護師になった今もずっとそう思っている。いつからそう考えるようになったのか……思い返してもわからない。たぶん子どもの頃から「救命病棟24時」的なテレビの影響で、看護師というと「てきぱきしていて、よく気が利く」イメージが強かったのかも。私はとにかくどんくさい。 ホスピスでのボランティアを経て、看護師になろうと決めた時も、「まあ、絶対向いてはいないけど、でもやってみたいし、向いてなくてもやってみよう」と思っていた。私のやることに反対したことのなかった父親も、「看護師はやめておけ」と忠告してきた。案の定、看護学校に入学してからも、実習では先生に怒られてばかりいた。そもそもプライベートでも、気を利かせたり、頼られたりすることはとにかく苦手。居酒屋でサラダを取り分けるのすら恐怖。
著者
中島 裕子 渡邊 乾 木村 純一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.548-555, 2020-11-15

琵琶湖病院のこと 今回、私たち就労継続支援B型BaseCamp★1の職員は、滋賀県大津市にある琵琶湖病院を取材する機会をいただいた。 琵琶湖病院は、2017年から組織的にオープンダイアローグをベースにしたケアミーティングに取り組んでいることで有名な病院で、NHKでも取り上げられたことがある。『精神看護』2019年11月号の特集(「琵琶湖病院で始まっているオープンダイアローグを取り入れた日常診療」)を読んでいた私は、前々から興味を持っていた。その琵琶湖病院の医師の村上純一さんが、私たちを病院へ招待してくださったのだ。