著者
中嶋 加代子
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.299-303, 1989
被引用文献数
3

<i>Salmonella typhimurium</i> TA98を用いて, 牛赤身ミンチ肉の230℃ガスオーブン加熱による変異原活性の変化を検討した。また, 直前に調製した新鮮野菜汁を用い, 焼き肉抽出液の変異原活性に及ぼす影響を調べ, 次のような結果を得た。<br>1) 230℃で加熱した牛肉の変異原活性は, 加熱時間とともに増大し, 30分間加熱では未加熱肉の変異原活性よりも約10倍高かった。<br>2) 今回調べた6種類の新鮮野菜汁は, 全て焼き肉抽出液のTA98に対する変異原活性を抑制した。抑制率は, パセリ88.5%, 青じそ81.6%, にら79.8%, サニーレタス66.8%, 西洋にんじん41.7%, 大根10.7%であった。