著者
中嶌 輝子 吉川 公規
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.561-565, 2006-11-15 (Released:2007-09-29)
参考文献数
11
被引用文献数
1

ウンシュウミカンに水浸状の腐敗を接種して腐敗果を作成し,連続した分光画像を用いて腐敗部と健全部を仕分ける検量式を作成した.多変量解析のSIMCAとPLS回帰分析と重回帰分析を用いた結果,2次微分処理したスペクトルで作成したPLS回帰分析の検量式が最も精度が高かった.解析結果をの画像化(イメージング)したところ,SIMCAとPLSのどちらの判定モデルも全ての供試果実の腐敗を判定することが出来た.腐敗果の判定モデルは,5×5画素で分割した分光画像に,検量式を代入し,腐敗部のみを表示させた.これにより直径1cm程度の小さな腐敗を判定することが実証出来た.