著者
千葉 滋 立堀 道昭 佐藤 芳樹 中川 清志
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.427-437, 2004-11-25 (Released:2008-11-30)

リフレクションの研究は,計算モデルが先行したので,当初実装は素朴なものばかりで実用にはならないとされていた.本論文は,素朴な実装では実行時に全て動的におこなっていた処理を,機能に制限を加えつつも,静的におこなえるようにし,実行速度を改善する技術について述べる.我々が開発したこの技術により,C++言語やJava言語のような実行効率が重視される言語でも,リフレクション機能を利用することが可能になった.また本論文は,リフレクションとアスペクト指向プログラミングとの関連を軸に,この分野の研究の今後の展望について,著者らの見解を述べる.