- 著者
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小西 純一
西野 保行
中州 浩一
- 出版者
- Japan Society of Civil Engineers
- 雑誌
- 土木史研究 (ISSN:09167293)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, pp.257-268, 2002-05-15 (Released:2010-06-15)
- 参考文献数
- 16
- 被引用文献数
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明治45年 (1912) に鉄道院が「鋼鉄道橋設計示方書」を公布したが, このころより日本の鉄道橋梁の設計・製作はすべて国内で行うようになった.鉄道網の急激な拡大に対応して橋梁の数量も著しい伸びを示し, 国有鉄道においては, 各地の建設線や線増あるいは取替用に各種標準桁を設計・製作・架設する一方, いろいろな構造形式の導入や大スパンへの挑戦が行われた.民営鉄道においては, 国有鉄道とは異なる設計活荷重に対する独自の桁を架設した会社が多いが, 国有鉄道の設計を準用する会社もある.また, 国有鉄道から鋼桁の払い下げを受けて開業にこぎつけた会社も多い.本稿では, このような大正・昭和前期 (およそ1913-1960年) における鋼鉄道橋技術の発達とその特徴を述べるとともに.現存状況について報告する