著者
中津川 俊雄
出版者
The Japanese Society of Fish Pathology
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.193-198, 1994
被引用文献数
6 18

種苗生産され, 飼育中のムシガレイ 0, 1年魚および3~5年魚の親魚群並びに放流のため標識を装着して飼育中の1年魚に, 頭部や体表の発赤, 口唇部や標識装着部位の糜爛を主徴とする疾病が発生した. これらの病魚の腎臓, 脾臓あるいは脳から一種の細菌が分離され, 生化学的性状および血清学的性状検査の結果, 分離菌は非定型 Aeromonas salmonicida と同定された. 分離菌はヒラメに対して病原性を示し, ムシガレイの死亡の原因菌と推定された.