著者
中田 正範
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

概日リズムは摂食・エネルギー代謝に重要である。本研究では弓状核、室傍核を標的とした時計遺伝子BMAL1のKOマウスを4系統作成・解析を行ったが、いずれのマウスも過食と肥満を呈する事はなかった。一方、室傍核のNesfatin-1ニューロンの活動リズムが、摂食リズムを調節する事、Nesfatin-1ニューロンのリズム失調が肥満、糖代謝異常、高血圧を引き起こす事を明らかにした。さらに、Nesfatin-1ニューロンの活動リズム形成は、血糖上昇とFGF21により制御されていた。このことから、末梢代謝シグナルによるNesfatin-1ニューロンのリズム形成が、摂食リズムに重要であることが示唆された。