- 著者
-
中田 輝夫
- 出版者
- The Japan Society for Oriental Medicine
- 雑誌
- 日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
- 巻号頁・発行日
- vol.48, no.2, pp.205-210, 1997-09-20 (Released:2010-03-12)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
-
2
2
主として中高年の, HRS得点で30点以下の軽うつ病の患者30例に対して, 加味帰脾湯の投与を試みたところ, 30例中76.6%が平均3.5週間の観察でやや有効以上の成績を得た。症例は虚証で, 自殺企図がない症例に限定し, 不眠, 不安, 食欲不振等の症状のある例にはその緩和のために Benzodiazepine 系の抗不安薬および十全大補湯の併用という条件であったが, 加味帰脾湯は有効であると考えられた。