著者
丸山 公明 M.B. ソロモン J.A. プラウドマン
出版者
明治大学
雑誌
明治大学農学部研究報告 (ISSN:04656083)
巻号頁・発行日
vol.131, pp.37-46, 2002-09-25

ソマトスタチンの分泌阻害剤であるシステアミンをラージホワイト種♂七面鳥に投与した場合の血漿中成長ホルモン濃度,成長速度,体組成に及ぼす影響を探索した。システアミンの成長ホルモン分泌への影響を調べるために,システアミン塩酸塩を300mg/kgの用量にて,〓嚢にストマックチューブを用いて投与したが,投与後24時間では血漿成長ホルモン濃度には変化が見られなかった。食餌中のシステアミンの成長速度と体組成への影響を調べるために,8週令でシステアミン塩酸塩を基礎飼料中に0%,0.12%,0.24%の割合で添加し,16週令まで体重と飼料摂取量を各週測定した。血漿中成長ホルモンは8週令,12週令,16週令で測定し,16週令で七面鳥を屠殺し,体全体,胸,腿,脛の化学組成を決定した。食餌中のシステアミンは16週令で血漿中の成長ホルモンを増加させ(P<0.05),飼料摂取量を減少させた(P<0.05)。体組成では,脂肪は減少し(P<0.05),水分が増加したが(P<0.05),タンパク質には変化がなかった。胸,腿,脛の化学組成には変化は認められなかった。