著者
丹野 博 坊垣 和明 江見 和明 吉田 元紀
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成27年度大会(大阪)学術講演論文集 第10 巻 都市・環境 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.197-200, 2015 (Released:2017-11-15)

本研究では住宅冷房負荷低減の可能性評価を目的として、太陽熱集熱器を使用した夜間放射冷却システムの基礎実験を行った。実験期間での有効日数154日間のうち放射パネル冷却効果のある日でシステム冷却効果のある日は35日間(23%)であった。また、実測データを分析した結果、放射パネル冷却効果に与える要因には放熱時の外気温度と基準水平面温度との差ΔT1と冷媒往き戻り平均温度との差ΔT2があり、特にΔT2の影響が大きいことを確認した。
著者
高野 良孝 丹野 博実 鮫島 博
出版者
THE SOCIRETY OF RUBBER SCIENCE AND TECHNOLOGYY, JAPAN
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.103-115, 1967
被引用文献数
1

主要なゴム, 合成ゴムの日常使われるブレンド系につき低温における緩和弾性率の挙動から相溶性を考察し, 特にNBR, CRのような耐寒性不良のゴムのブレンドによる低温性改善につき調査検討した.ブレンド系としては, NBR-NR, SBR, BR, CR-NR, SBR, BR, SBR-NR, BR-SBR につき検討した.<BR>代表的なNR-NBR系につき, 凍結破断面のレプリカ法による電子顕微鏡写真から, NRの海相中に直径数μ程度のNBRの島相が浮かぶミクロ不均一分散系を推定し, しかもNBR分率0.6~0.8間に海相, 島相が転相することを確認した.緩和弾性率の温度依存性からも両相は明らかに分離しているが, 単純海島機械混合系とはやや挙動が異なり, この点につき考察した、扱ったブレンド系のうちNR-CR, NBR-BR, NBR-SBR, CR-SBR, CR-BRはNR-NBRとほぼ同様な挙動を示す2相分離系であり, SBR-BRは相溶性良好で, NR-SBRはそれらの中間を示した.以上の結果から, ブレンドゴムの低温挙動およびNBR, CR, SBR, などのNR, BRブレンドによる耐寒性改善法につき考察した.<BR>また低温におけるNRやCRの結晶化硬化を防ぐ具体的な良法は現在ないが, 相溶性良好な非結晶性ゴムをブレンドすることにより, 著しく結晶化速度がおそくなることがわかった.