- 著者
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久保 文乃
村上 征勝
- 雑誌
- 研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
- 巻号頁・発行日
- vol.2011-CH-90, no.1, pp.1-6, 2011-05-14
本研究は,鎌倉時代の仏師快慶を中心に,快慶とほぼ同時代を生きた仏師 3 人との造像における作風の特徴を数量的に比較する事を目的としたものである.分析作品を坐像のみに絞り,法量を用いて主成分分析を試みた.その結果,快慶が中央部へまとまったのに対し,運慶が全体に散らばり,院派・円派の京都仏師たちの作品は左上部へ附置された.この結果は従来の様式研究で指摘された作風の特徴と矛盾してはおらず、法量の数量分析でも仏師の作風の特徴が見出されうることが明らかとなった.