10 0 0 0 OA 文章の計量分析

著者
村上 征勝
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.216-222, 2000-03-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
16
被引用文献数
1
著者
土山 玄 村上 征勝
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2012-CH-94, no.5, pp.1-8, 2012-05-19

古くから他作者説が論じられている『源氏物語』の終わりの 10 巻である「宇治十帖」について,主成分分析およびランダムフォレストといった多変量解析を行い,「宇治十帖」 の作者とそれ以外の諸巻の作者が同一であるかについて,計量的な側面から検討を加える.本研究では,語の使用頻度に対し分析を行い,その結果,「宇治十帖」 の他作者説を支持する積極的な根拠は得られなかった.
著者
村上 征勝 今西 祐一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.774-782, 1999-03-15
参考文献数
5
被引用文献数
9 16

『源氏物語』は 我が国古典の最高峰であるばかりでなく その芸術性の高さゆえに諸外国にも広く翻訳され 古くから数多くの研究がなされてきた. しかしながら現時点においても なお研究課題は数多く存在し たとえば 複数作者説や成立過程等 依然として未解決のまま持ち越されているものも多い。本論文では 微妙な表現価値にかかわる助動詞を取り上げ その『源氏物語』における出現頻度を分析し その結果 巻の成立順序や 後半の10巻 いわゆる「宇治十帖」他作者説が生ずる理由等との関連の可能性について次の結果を得た。源氏物語は話の内容から3部に分けるのが通説となっているが (1) 源氏物語の第1部を構成する紫の上系17巻と玉鬘系16巻は別々に成立した可能性がある. その場合 玉鬘系の16巻は第2部の後に成立した可能性が高い. (2)「宇治十帖」とその前の11巻 (第2部および「匂宮三帖」)との間には助動詞の用い方に差が見られ この差が文体の違いの反映であるならば これが1宇治十帖」他作者説が生ずる原因の1つと考えられる。(3) 各巻の文章を会話文と地の文に分けた場合に 助動詞の用い方に差が出るのは地の文である.Genji Monogatari, the greatest accomplishment in Japanese classical literature, has been the subject of intensive studies for many centuries. In spite of these studies, there are a great number of unsolved problems concerning the time sequence of the writing of the 54 chapters and their author ship. The 54 chapters of the Genji Monogatari are divided into three distinctive parts. We analyzed auxiliary verbs used in these three parts and got the following results. (1) The two stories which constitute the first part may have been written at different times. Tamakazura story of the first part may have been written after the second part. (2) The apparent difference in the use of auxiliary verbs between Uji Jujo (Ten chapters of Uji) and the 11 chapters that precede them throw doubt upon the singular authorship of Genji Monogatari. (3) The differences in use of auxiliary verbs between chapters are irrelevant to the amount of conversation.
著者
上阪 彩香 村上 征勝
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2011-CH-90, no.2, pp.1-7, 2011-05-14

江戸時代前期の作家井原西鶴 (1642?~1693) の手によるものとされる作品は多数残されているが,西鶴作品には様々な問題が提起されてきた.しかし,現在まで計量文献学の観点から検討された研究はない.本研究では品詞の出現率と助動詞の出現率を主成分分析で分析し,①『好色一代男』 だけが西鶴の著作とする説②西鶴工房説③遺稿集が弟子によって補作や修正されたという 3 つの説の検証を試みた.
著者
上阪 彩香 村上 征勝
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2013-CH-98, no.4, pp.1-8, 2013-05-04

西鶴の著した作品は,日本文化の根幹をなす歴史的古典籍とされているが,没後320年になる今日においても西鶴作とされる浮世草子には,西鶴作かどうか疑惑が解明されていない作品も多く存在する.西鶴の第4遺稿集『万の文反古』も著者に関する疑惑が出されている作品のひとつである.本研究では,文章の計量的な分析により『万の文反古』の著者の疑問を検討する.
著者
辻元 健士 村上 征勝
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.35-38, 2010
参考文献数
3

本研究では,葛飾北斎作『富嶽三十六景』を対象とし,原型の絵画と構図的変化を加えた絵画の二種類を用いて,構図変化の影響を印象評価と視線移動の観点から数量的な比較分析を試みた.印象評価では,構図型,変化の方法,順序効果の3つの観点から比較分析を行った.視線移動では,絵画を観る時の視線移動総面積を分析し,構図を変化させることで印象評価に差が生まれること.また,印象評価の基準の一つとして視線移動総面積が有意な要因であるという結果を得た.
著者
土山 玄 村上 征勝
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2014-CH-101, no.1, pp.1-6, 2014-01-18

本研究では,古典文学作品として著名な 『源氏物語』 と 『宇津保物語』 を分析対象とし,文の長さの分布を計量的に分析することで,両作品の各巻が作品別に分類されるのか検討を加えた.このような分析を行う背景に,欧米では古くは 19 世紀から文の長さを分析項目として,書き手の識別や同定を目的とした研究が行われていたが,その一方で,日本語で記述された文献については未だ十分に研究されていないことによる.本研究における分析の結果,文の長さの分布は日本語の文献においても,書き手の相違に起因すると考えられる文体的相違が認められた.
著者
村上 征勝
出版者
日本計算機統計学会
雑誌
計算機統計学 (ISSN:09148930)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.65-74, 1997
参考文献数
23

近年のパソコンをはじめとするデータ処理機器の発達と,多変量解析などを中心とする統計手法の進歩に伴い,著者や成立時期などが不明の文献に対し,文の長さ,品詞の使用率,単語の使用率などを計量分析することによって,そのような問題の解決を試みる新しい文献研究の分野が確立されつつある. これまで,『新約聖書』の中の「パウロの書簡」,『源氏物語』,『ジュニアス・レター』,『連邦主義者』,『紅楼夢』など多くの重要な著作物が分析されており,それらの研究を通じて,文献の計量分析における問題点は次第に明らかになってきた.この論文では,まず文献の計量分析の歴史を簡単に紹介し,次にこれらの研究から明らかになった計量分析の課題を,特に日本語文献の計量分析に重点を置き論ずる.
著者
上阪 彩香 村上 征勝
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2012-CH-94, no.3, pp.1-5, 2012-05-19

『好色一代男』 などで知られる江戸時代前期の作家井原西鶴 (1642?~1693) の遺稿集とされる5作品に関しては,門下の北条団水らによって加筆・修正されたのではないかという疑問が出されている.本研究では,遺稿集の 『万の文反古』 に関し,文章の計量分析という観点から,この問題の検討をするため,『万の文反古』 の文章と西鶴作であることが確実な 『好色一代男』 の文章との比較を試みた.また,遺稿集のなかの『西鶴織留』の文章との比較も試みた.
著者
今西 裕一郎 伊藤 鉄也 野本 忠司 江戸 英雄 相田 満 海野 圭介 加藤 洋介 斎藤 達哉 田坂 憲二 田村 隆 中村 一夫 村上 征勝 横井 孝 上野 英子 吉野 諒三 後藤 康文 坂本 信道
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究課題は、『源氏物語』における写本の単語表記という問題から、さらに大きな日本語日本文化の表記の問題を浮かび上がらせることとなった。当初の平仮名や漢字表記の違いというミクロの視点が、テキストにおける漢字表記の増加現象、またその逆の、漢字主体テキストの平仮名テキスト化という現象へと展開する過程で、テキストにおける漢字使用の変貌も「表記情報学」のテーマとなることが明らかになった。「文字の表記」は「文化の表記」「思想の表記」へとつながっている。「何が書かれているか」という始発点から「如何に書かれているか」に至る「表記情報学」は、今後も持続させるべき「如何に」の研究なのである。
著者
村上 征勝 古瀬 順一
出版者
統計数理研究所
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

川端康成のノーベル賞受賞作品「雪国」の代筆疑惑を解明するため、同作品と他の複数の川端作品との比較及び三島由紀夫の作品との比較を試みた。そのため川端と三島の作品の文章を単語分割し、品詞コードをつけたデータベースの構築を行い、品詞や読点などの情報を手がかりに同作品の文体特徴を明らかにする作業を行った。川端作品としては「雪国」、「みづうみ」、「山の音」、「伊豆の踊り子」、「虹」、「母の初恋」、「女の夢」、「ほくろの手紙」、「夜のさいころ」、「燕の童女」、「夫唱婦和」、「子供一人」、「ゆく人」、「年の暮」の14作品を,三島の作品としては「潮騒」、「金閣寺」、「眞夏の死」、「愛の渇き」の4作品の全文をまず入力した。この内,川端の「雪国」、「みづうみ」、「山の音」、「伊豆の踊り子」、「虹」の5作品と,三島作品の「潮騒」、「金閣寺」の2作品に関しては,文章を単語に分割し,品詞情報を付加したデータベースを構築した。このデータベースを用いて計量分析を試み以下のような結果を得た。これまでの研究から現代作家の文章において、読点のつけ方に作家の特徴が出やすいことを明らかにしていたので,読点のつけ方を中心に行った。川端の作品は,戦後の作品「みづうみ」から作風が変わったというのが従来の通説であるが,読点のつけ方の数量的分析からは,戦後の作品であっても著述年代がもっと遡る「山の音」から変わったと考えた方が妥当であるという結論を得た。また三島と川端との関係をみるため「潮騒」と川端作品を一緒に分析した結果、川端作品と「潮騒」では読点のつけ方に違いがあることも明らかとなった。現状では、一部の情報にとどまっており、明確な結論を出すまでには至っていないが、川端の文体の数量的研究に基盤はできたように思われる。
著者
辻元 健士 村上 征勝
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 34.18 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.35-38, 2010-05-24 (Released:2017-09-21)
参考文献数
3

本研究では,葛飾北斎作『富嶽三十六景』を対象とし,原型の絵画と構図的変化を加えた絵画の二種類を用いて,構図変化の影響を印象評価と視線移動の観点から数量的な比較分析を試みた.印象評価では,構図型,変化の方法,順序効果の3つの観点から比較分析を行った.視線移動では,絵画を観る時の視線移動総面積を分析し,構図を変化させることで印象評価に差が生まれること.また,印象評価の基準の一つとして視線移動総面積が有意な要因であるという結果を得た.
著者
久保 文乃 村上 征勝
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2011-CH-90, no.1, pp.1-6, 2011-05-14

本研究は,鎌倉時代の仏師快慶を中心に,快慶とほぼ同時代を生きた仏師 3 人との造像における作風の特徴を数量的に比較する事を目的としたものである.分析作品を坐像のみに絞り,法量を用いて主成分分析を試みた.その結果,快慶が中央部へまとまったのに対し,運慶が全体に散らばり,院派・円派の京都仏師たちの作品は左上部へ附置された.この結果は従来の様式研究で指摘された作風の特徴と矛盾してはおらず、法量の数量分析でも仏師の作風の特徴が見出されうることが明らかとなった.
著者
土山 玄 村上 征勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 人文科学とコンピュータ研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.1-6, 2014-01-18

本研究では,古典文学作品として著名な 『源氏物語』 と 『宇津保物語』 を分析対象とし,文の長さの分布を計量的に分析することで,両作品の各巻が作品別に分類されるのか検討を加えた.このような分析を行う背景に,欧米では古くは 19 世紀から文の長さを分析項目として,書き手の識別や同定を目的とした研究が行われていたが,その一方で,日本語で記述された文献については未だ十分に研究されていないことによる.本研究における分析の結果,文の長さの分布は日本語の文献においても,書き手の相違に起因すると考えられる文体的相違が認められた.
著者
土山 玄 村上 征勝
雑誌
じんもんこん2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.4, pp.153-160, 2013-12-05

計量文献学において,研究対象となる文献の文体について統計的な手法を用い分類する研究は,従来から為されているが,現代文を対象とした研究に比べ古典文学作品を対象とした研究は十分に展開されているとは言えない.そこで本研究では,平安時代に著された『源氏物語』および『宇津保物語』を対象とし,語彙に関する情報を用い,作者の相違に起因すると考えられる文体的相違を明らかにし,両作品の諸巻を作品別に分類する.分析に用いた語彙に関する情報とは語の頻度,語の長さ,品詞構成比率,語彙の豊富さの4 つの指標である.分析の結果,これらの指標を単独に用いるのではなく,複合的に分析することで,両作品の文体的相違が顕著になる.