著者
久保田 蘭
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2005年度日本地球化学会第52回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.305, 2005 (Released:2007-02-28)

八丈島は伊豆七島の最南端に位置する火山島で、南東部に東山火山(三原山)、北西部に西山火山(八丈富士)と呼ばれる成層火山が繭型に連なる。八丈島の地質は、一色(1959)によりその全容が報告されているが、両火山の噴出物から形成される土壌に関する研究はあまり行われていない。一方、成立年代の古い東山ではスダジイ林に覆われ、成立年代の新しい西山にはスダジイ林はほとんど見られずタブノキ林に覆われおり、はっきりとした植生分布の相違が見られるのである。そこで本研究では、土壌の構成鉱物および化学組成を中心に分析し、東山と西山の違いについて明らかにするとともに、土壌の化学的・物理的性質を加味した上で、植生分布との関係を考察することを目的とする。