著者
亀田 友花
出版者
公立大学法人 国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域
雑誌
国際教養大学専門職大学院グローバル・コミュニケーション実践研究科日本語教育実践領域実習報告論文集 (ISSN:21853983)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.43, 2018 (Released:2018-10-08)

本稿は,筆者が行ったロールプレイ授業を検証したアクションリサーチペーパーである。筆者は2018年1月に行われた実習でロールプレイ授業を担当し,円滑に進めることができた。しかし,実習後にそれは多くの学習者にとって簡単な内容だったためではないかという疑問が生まれた。クラスには様々な日本語レベルの学習者がいたが,レベルの低い学習者に合わせた授業を行ってしまっていたのである。そのため,2018年3月に行った実習ではすべての学習者にとって少し難しい内容のロールプレイ授業を行うことを目指した。そして,その方法として「タスク先行型ロールプレイ」を実施した。しかし,結果としてレベルの高い学習者にとっては簡単な授業になってしまったのではないかという思いが残った。本稿では,JFスタンダードの基準を用いてこの実習のロールプレイ授業が学習者のレベルに対応していたのか検証した。その結果,筆者のレベル把握に問題があったことがわかった。そして,タスクの選び方やロールカードの作成方法,学習者のロールプレイ後のフィードバックなどの改善点が明らかとなった。