著者
井上 恵彰 谷津 元樹 森田 武史
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会 (ISSN:09185682)
巻号頁・発行日
vol.94, 2022

<p>ユーモアを含む直喩表現生成における課題として直喩表現の質が挙げられる.先行研究より,ユーモアには,意外性,新規性,具体性の3つの要素が含まれると考えられる.本研究では,これら3つの要素を考慮したユーモアを含む直喩表現生成システムの実装を試みる.意外性を実現するために,京大格フレーム及びword2vecを利用し,新規性を実現するために,twitterの最新ツイートを取得し,具体性を実現するために,JUMAN7.0の形態素解析を用いて固有名詞抽出を行った.20~24歳の男女110人の被験者を対象に,直喩表現として成立しているかどうか,最もユーモアのある直喩の選択,直喩に意外性,新規性,具体性が認められるかの3つの評価を行った.結果,意外性,新規性,具体性全てを実現した直喩が最も直喩表現として成立していた.また,最もユーモアがあると評価された直喩は,意外性と具体性のみを実現した直喩であった.</p>