著者
井岡 大度
出版者
日本原価計算研究学会
雑誌
原価計算研究 (ISSN:13496530)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.113-123, 2014 (Released:2017-04-17)

トヨタ生産方式におけるジャスト・イン・タイムの重要な側面としてリードタイム短縮があげられるが,その改善活動の効果を財務数値と結びつけものとして,田中正知氏により提唱された理論が「Jコスト論」である。本稿では,この「Jコスト論」が資金の時間価値の考慮について,その評価が単利計算によるものであることを計算構造の観点から明らかにし,その展開として,連続複利による複利計算を前提とし,リードタイム等の短縮による効果の分析のための評価方法について提案・検討するものである。