著者
今中 陽子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.258-265, 2006

(株)電通の情報センターの歴史をひもとけば,戦前にまで遡(さかのぼ)ることができる。電通はコミュニケーションを業務としている会社であり,情報力をずっと重視し続けてきた。IT革命によるインターネットの普及やメディアの変ぼうは,情報の流通を大きく変え,電通の従来型の情報集積だけでは情報優位性を保てない状況になってきた。情報センターでは,1990年代後半から,情報センターの電子化を推進してきた。資料提供も蓄積情報を使ったサービスだけでなく,情報の先取りや2次加工レポートを作成し,社内Webを使って積極的な情報発信を開始した。社内外情報がコンパクトに詰まった「5555net」,社内研究レポート倉庫「K-navi」である。情報センターのミッションは, ・ 現場のさまざまなニーズに対応した情報 ・ 鮮度の高い情報 ・スピーディな課題解決のための情報 を現場に提供することであり,過去もそして現在も,人的情報サービスからデジタルサービスまで,求める情報に適した提供スタイルを追及し続けている。