著者
久保田 修 落合 巧 小川 祐子 横山 明子 長尾 住代 松下 重子 高橋 芳子 今坂 純奈 木部 美帆子 野中 佳子 村松 富子 佐藤 五夫
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.626-632, 2010 (Released:2013-07-31)
参考文献数
19
被引用文献数
2

目的:適切なBMIを維持する事が健康長寿にとって重要であるので,どのような生活習慣がBMIに関連するのかを明らかにする.方法:当院健診センターを受診した6,826人を対象とし,生活習慣に関する質問事項と計測したBMIの関連性について統計学的に比較検討した.結果:年代別BMIの分布では男性では30~50代の中年層で高く,女性では20代と30代の若年層で低い傾向がみられた.男女とも食べる速度が速い群と遅い夕食を摂る群でBMI高値であったが,運動習慣や睡眠の満足度との関連性は認めなかった.男性では夕食後に間食がある群と3合以上飲酒する群でBMIが高く,喫煙者,日常生活での身体活動がある群,歩行速度が速い群,毎日飲酒する群で低値であった.女性では朝食を抜く習慣がある群でBMIが高値であった.結論:保健指導においては,禁煙,運動,適度な飲酒などはもちろんのこと,ゆっくり食べることと遅い時間に食事を摂らないことを指導することが特に重要である.