著者
今堀 彰
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.16, no.11, pp.591-597, 1967-11-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
10

東大ヒューマン・カウンターによる, 全身測定, 部分測定および線スキャンニングの3者を同時に併用する測定法を用いて, 放射性物質の体内挙動を多面的に把握する方法を検討した。被検者にNa131Iを経口投与し, 投与直後, 約1時間後および24時間後に測定を行なった。線スキャンニングから求めた身長方向の体内分布曲線の解析から, 甲状腺摂取率の時間的変化および体内残留率の測定方法を検討し, あわせて, プラスチック検出器による全身測定の問題点を指摘した。放射線健康管理上, とくに内部汚染事故における被曝線量推定の手段としての, 全身測定と部分測定併用のもつ有用性について考察を加えた。
著者
今堀 彰
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.135-139, 1988-02-29 (Released:2009-03-31)

原子力災害時における一般公衆を対象とした防護対策の一環として,チェルノブイリ原発事故で一躍脚光を浴びたヨウ素剤の使用がある。これは原子炉事故時に周辺環境に放出される放射性ヨウ素による周辺住民の甲状腺内部被曝を防護する目的で,安定ヨウ素(KI, KIO3等)を周辺住民に対して事前あるいは事故直後に配布し服用させるものである。本稿では,一般公衆を対象としたヨウ素剤使用計画の現況を紹介し問題点を検討する。