著者
岩川 眞由美 今村 史人 大川 治夫 金子 道夫 堀 哲夫 池袋 賢一 雨海 照祥 中村 博史 四本 克己 野田 秀平
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.7, pp.1208-1212, 1998-12-20 (Released:2017-01-01)
参考文献数
24

body stalk anomalyの1例を4歳時に在宅医療へ移行したので報告する.症例は在胎24週より胎児超音波検査で臍帯ヘルニアが指摘されていた男児.在胎35週3日に帝王切開, 出生時体重2162g, Apgar score 4/6で出生した.巨大臍帯ヘルニア, 脊椎側彎症, 動脈管開存症, 心房中隔欠損症, 気管狭窄症, 気管軟化症を合併し, 出生直後より人工呼吸管理を要した.以後, 臍帯ヘルニア人工膜縫縮術, 2回にわたる腹壁閉鎖術, 胃食道逆流防止術, 胃瘻・腸瘻造設術, 同閉鎖術, 巨大鼠径ヘルニア根治術を施行し, 2歳6カ月頃より病状が安定したので試験期間後4歳時に在宅呼吸管理となった.現在, 6歳であり在宅呼吸管理を支援するネットワークに支えられ社会生活を送っている.