著者
今田 丈雅 松浦 幹太
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.2, 2017-10-16

われわれは今日なんらかのコミュニケーションツールを使って情報の伝達をしている. 情報伝達にあたっては中央サーバーを経由しており, ユーザーからはデータの制御権が離れてしまう. このため後から政府の検閲によってセンシティブなデータが見られてしまう可能性がある. そのような脅威に対抗するためにはデータに期限を設定し, 自動で消去されるような仕組みが必要である. 本研究では公開分散型台帳と秘密分散法を組み合わせることによって上記の要請を満たすプロトコルを提案する. このシステムは従来研究と異なり, 信頼できる第三者機関やセキュアなハードウエアを必要とせずシビル攻撃にも耐性があるという性質を持つ.