著者
与沢 松作 仙田 国晃 野原 弘 高橋 正行
出版者
日本養豚学会
雑誌
日本養豚研究会誌 (ISSN:03888460)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.56-65, 1965-12-28 (Released:2011-06-08)
参考文献数
8

1 当試験場及び富山県経済連滑川種豚場産の子豚517頭 (Y. Y331頭, Y. L70頭, L. L116頭) の椎骨数を調査したところY. Yは20型4.5%, 21型71.6%, 22型23.6%, 23型0.3%, Y. Lは21型40.0%, 22型60%, L. Lは21型2.6%, 22型85.3%, 23型12.1%で品種による椎骨数の違いが認められた。2 F1では椎骨型の変異の巾は小さくなり, またヨークシャーとランドレースの中間的数値よりランドレースに近い椎骨の増加が認められた。3 種雄豚の系統別の胸・腰椎数変異の発現率は系統的に異なる傾向が認められた。4 胸腰椎数の heritability 推定値は高く, 高い遺伝力を期待できることが判明した。5 胸・腰椎数21型および22型各20頭 (ヨークシャー) を用いて飼養試験を行ったところ発育, 飼料要求率には差は認められなかった。6 屠体成績は22型が21型より背腰長I, II, IIIは長く有意な差が認められた。大割肉片ではロース・バラは22型が21型より割合が多くなるが, 逆にハムは小さくなることが認められ2%水準で有意であった。7 ロース長は22型が21型より長く1%で有意であり逆にロース面積は21型が22型より大きくなる傾向が認められたが有意ではなかった。8 背脂肪は22型が21型より薄くなる傾向が認められた。9 椎骨1個あたりの長さは22型が21型より長くなる傾向が認められた。