著者
村上 友規 仲井 菜都希 安藤 尚子 岡山 明子
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.121-125, 2018-06-25 (Released:2018-07-21)
参考文献数
6
被引用文献数
4

測定時間短縮を目的として,フルオレスカミン蛍光誘導体化UPLC法を用いたヒスタミンの迅速分析法を検討した.トリクロロ酢酸を用いて抽出し,遠心分離後の上清をろ過後,固相抽出をせずに蛍光誘導体化し試験溶液とした.移動相にはイオンペアを使用せずに10 mMリン酸塩–アセトニトリル(75 : 25)を用いた.鮮魚,調味料およびそれらの加工品などを対象に妥当性試験を実施し,食品ごとの平均回収率は95.8~117.7%であった.本法は前処理から測定まで迅速に行うことができることから,緊急性を要する食中毒発生時の測定に有用である.