著者
黒野 正裕 伊澤 清順 栗原 雅幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム
巻号頁・発行日
vol.95, no.343, pp.45-52, 1995-10-27
参考文献数
9
被引用文献数
1

落雷の多い北陸電力石川総合制御所管内のOPGW(光ファイバ複合架空地線)40kmを対象に、常時および落雷時の偏波変動を測定し、偏波変動特性を評価した。その結果、落雷による偏波変動が測定期間中(2ヵ月半)に51回検出された。偏波変動の継続時間は2〜5msec、立上り時間は50〜200μsec、波尾は数kHzの減衰振動を示し、最も大きい変動では偏波状態が反転する位置まで達した。また、LLS(落雷位置標定システム)落雷検出位置および送電線トリップの記録との比較から、OPGWの観測ルートから数10km離れた落雷でも偏波変動が発生することが判明した。