著者
鈴岡 節 木村 和広 伊藤 悦雄 天野 真家
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第40回, no.人工知能及び認知科学, pp.105-106, 1990-03-14

ワードプロセッサのかな漢字変換において,多くの同音異義語に対してユーザが正しい漢字を選択する必要がある.この作業を軽減するための手段として,現在は短期学習(同音語内で最も最近選択された語が優先される)と共起テーブルの利用とが一般に用いられている.しかし,短期学習の場合,前とは違った分野の文章を入力するしかな漢字変換の質が下がる.また共起テーブルは予め作成することが非常に困難である上に,共起テーブルでは対処できない場合がある.これらの問題を克服するために,かな漢字変換に神経回路網技術を導入した.神経回路網を用いたかな漢字変換では,入力されている文章の文脈を把握する.そして文脈に応じて同音語内の語の優先順位を変え,今までに出現していない語であっても,現在の文脈と関連する語であれば,選択され易くする.
著者
亀井 真一郎 平井 徳行 斎藤 由香梨 伊藤 悦雄 赤羽 美樹子 檜山 努 村木 一至
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.7-8, 1997-03-12

翻訳に使用される辞書データの流通・相互利用を促進するため、アジア太平洋機械翻訳協会(AAMT)に加盟する機械翻訳(MT)メーカが中心となり、各社のMTシステムのユーザ辞書と相互変換可能なユーザ辞書共通フォーマット (Universal PlatForm; UPF) の設計を開始した。本稿では活動の目的と方針概要を述べる。商用のMTシステムが製品化されて10年余が経過した。当初、MTシステムは翻訳の専門家向けに設計・開発され、主に技術翻訳に用いられてきたが、近年のインターネットの発達とパソコンの普及により、MTシステムは一般ユーザにも急速に浸透し始めている。MTシステムを有効活用するためには、各ユーザ毎に、頻繁に使用する語彙を「ユーザ辞書」として蓄積し、システムの基本辞書と合わせて使う必要がある。しかし辞書作成は一般に時間と労力がかかる仕事であり、個人ユーザー人一人が辞書を個々に充実させるのには限界がある。この問題の具体的解決方法として、個人が個別に蓄えている辞書データを流通させ、相互利用するための環境の整備が挙げられる。現在は国内の20数社が機械翻訳システムを商品化しているが、それらの機種の違いを越えて、共通にユーザ辞書を交換できる仕組みがあれば、各人がユーザ辞書を作成するコストが大幅に削滅できる。このことによりMTの利用が促進され、ひいては日本人の外国語文書受発信が促進される。このような環境整備の具体的活動として、AAMTでは、今年度 (平成8年度) から来年度にかけ情報処理振興事業協会 (IPA) の創造的ソフトウエア育成事業の予算補助を受け、各社のMTシステムに共通のユーザ辞書記述フォーマットUPFの開発と、ホームページによる仕様公開の活動を開始した。仕様は検討段階においても適宜一般に公開する方針である。
著者
鈴岡 節 木村 和広 伊藤 悦雄 天野 真家
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.105-106, 1990-03-14
被引用文献数
2

ワードプロセッサのかな漢字変換において,多くの同音異義語に対してユーザが正しい漢字を選択する必要がある.この作業を軽減するための手段として,現在は短期学習(同音語内で最も最近選択された語が優先される)と共起テーブルの利用とが一般に用いられている.しかし,短期学習の場合,前とは違った分野の文章を入力するしかな漢字変換の質が下がる.また共起テーブルは予め作成することが非常に困難である上に,共起テーブルでは対処できない場合がある.これらの問題を克服するために,かな漢字変換に神経回路網技術を導入した.神経回路網を用いたかな漢字変換では,入力されている文章の文脈を把握する.そして文脈に応じて同音語内の語の優先順位を変え,今までに出現していない語であっても,現在の文脈と関連する語であれば,選択され易くする.