著者
山田 忠史 伊藤 祥展
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.665-671, 2002
被引用文献数
1

本研究では, 空港旅客ターミナルの窓口施設に注目し, 旅客流動シミュレーションを用いて窓口施設を最適化する方法を提示した. この手法により, 最適な窓口数が時間帯ごとに算定されるとともに, 窓口数に応じて最適なフロア面積が算出される. 旅客流動シミュレーションにおいては, 既存空港での観測から得られた利用施設選択率などに基づいて旅客流動を再現し, 待ち行列シミュレーションによって旅客の滞留現象を表現した. 既存空港のチェックインカウンターとセキュリティチェックに, この手法を適用した結果, 旅客流動の再現性が確認されるとともに, 計算対象日の各窓口施設の利用実態に即した, 適正な施設規模が算出されることが示された.