著者
掬川 晃一 永井 公規 伊藤 豪司 大舘 哲詩
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.391-397, 2023 (Released:2023-12-13)
参考文献数
10

〔目的〕回復期リハビリテーション病棟の取り組みとして,心機能評価票を用いた心疾患リハビリテーション実施前後における療法士の意識の変化をアンケート調査した.〔対象と方法〕療法士21名の意識変化を,評価票で患者の心機能を把握して心疾患リハビリテーションを実施した後,意識項目およびその反転項目それぞれ14問の設問への回答を,7件法のアンケートで調査した.〔結果〕回答が高値の3項目は,評価票の有用性,運動負荷の調整,知識の獲得の順であった.心機能評価票使用前の心疾患リハビリテーション実施に対する自信は低値で,対象者のほとんどで自信がなかったが,心機能評価票の使用後は有意な向上を認めた.〔結語〕評価票で患者の心機能を把握し,リハビリテーションを行うことは,療法士の自信の向上につながる一助になると考える.