著者
住吉内記<住吉広行>//〔ほか〕写
出版者
巻号頁・発行日
1798

『平治物語』を絵巻にしたもので、江戸時代の住吉派の画家住吉広行(1755-1811)による模写。原本を絵、詞書とも忠実に模している。原本は鎌倉時代中期(13世紀後半)の作とされ、三条殿焼討巻は現在ボストン美術館、信西巻は静嘉堂文庫の所蔵。住吉家の当主は代々内記を名乗り、幕府の御用絵師を務めた。古画の鑑定もしばしば行い、『住吉家鑑定控』(東京芸術大学所蔵)が残る。これによれば、広行はこの模写の日付と同じ寛政10年5月25日に当時本多家所蔵の「平治物語絵詞」を見て、住吉法眼慶恩画、詞書は家隆卿筆と鑑定している。