- 出版者
- 写
- 巻号頁・発行日
- 1423
本文中に「正和五年」(1316)の記述があることから、内容は鎌倉末期に成立した刀剣書とみられるが、奥書に「應永卅年十二月廿一日」とあり、室町時代の転写本である。神代より鎌倉末期までの刀工の系図や、当代の刀工などについて記す。「古今諸国鍛冶之銘」と題した箇所では52人の刀工を掲げ、とりわけ粟田口藤四郎吉光や大和の中次郎国正など42人の刀工については、刀の中心形を上部に図示、その下に作名、国、系統、時代、作風の特徴を記している。書名は9丁裏に「銘尽」と記されていることによる。巻首欠落、墨付45丁。装訂は大和綴風の仮綴。東寺塔頭の一つ、観智院が旧蔵していたことから「観智院本銘尽」とも称される。(2019.9最終更新)