著者
佐久間 賢
出版者
中央大学経済研究所
雑誌
中央大学経済研究所年報 (ISSN:02859718)
巻号頁・発行日
no.47, pp.563-579, 2015

LMXの概念とその問題点を概観したあと,それが媒介変数(mediator)として作用する点に注目し,LMXによって経営成果が決められる関係を研究する。そして,LMX(説明変数)の内容が経営成果(目的変数)に影響をあたえる関係を具体的に検証するために,日本企業とグローバル企業の従業員に対するアンケート調査を実施した結果,両者ともに,リーダーが①メンバーに分かりやすく説明し,困っているときには援助するなどの支援機能,②メンバーが満足できるように仕事を解決し運営する問題解決機能,そして③メンバーを信頼して仕事を付託することによる人材育成機能の 点がLMXによるグローバルリーダーシップの基本的な条件として指摘される。