著者
佐伯 孝浩 中原 秀人 北島 敬也
出版者
福岡県農業総合試験場
雑誌
福岡県農業総合試験場研究報告 (ISSN:13414593)
巻号頁・発行日
no.26, pp.1-5, 2007-03

インショップ販売に対応する産地の体制を明らかにするため、農協の役割と農家の対応を検討し、インショップ販売が農家の所得と労働時間に与えた影響を分析した。インショップ販売への供給体制は産地の条件によって異なっていた。多品目野菜の周年出荷を求めるインショップ販売に対し、大規模産地では複数の品目別部会で対応し、小規模産地では新たな部会を編成して対応していた。小規模産地のC農協は直販課を設置し、新たなインショップ部会の編成を行った。農協の役割は流通面では、需給調整を行うこと、低コストな物流体制を整備すること及び確実な代金回収を行うことであった。生産面では流通に応じた生産体制を整えることであった。販売額の大きな農家はインショップ販売に対応するため、周年出荷体制を整え、複数の販売先で出荷数量を調整していた。キュウリ農家の販売実績をもとに分析した試算では、インショップ販売は市場出荷に比べ所得は2倍、労働時間は1.3倍、1時間当たり所得は1.6倍であった。