- 著者
-
中村 健
岡村 正嗣
佐伯 拓也
- 出版者
- 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
- 雑誌
- The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
- 巻号頁・発行日
- vol.54, no.12, pp.941-946, 2017-12-18 (Released:2018-01-10)
- 参考文献数
- 10
息切れは,健常者においても急激な激しい運動を行うと起こるが,安静時や軽微な運動によって息切れが起こる場合には,病的な状態であることが考えられる.息切れの程度を評価するための代表的な評価法には,修正Borgスケール,Visual Analogue Scale(VAS),Fletcher, Hugh-Jones分類,modified British Medical Research Council(mMRC)息切れスケール,Baseline Dyspnea Index(BDI)およびTransition Dyspnea Index(TDI),Oxygen Cost Diagram(OCD)などがある.さらに,病的な息切れであると判断した場合は,息切れの原因となっている疾患を診断することが重要である.息切れの原因には,呼吸器疾患,循環器疾患,神経筋疾患,廃用症候群などが考えられる.まず,呼吸数・呼吸様式,呼吸音,心音,心拍,血圧,胸郭・四肢所見などの身体所見から,息切れの原因疾患を判断することが重要である.