著者
佐野 勝大
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.319-322, 2000-03-01

近年, ITの進化は目を見張るものがあり, もはや企業の業務の根幹となりつつあり, 製造業においてもその例外ではない。<BR>従来, 日本の製造業では, 優秀な従業員の経験と技術, 勘に支えられ, 飛躍的な発展を遂げてきたが, 少品種大量生産の時代が終焉を迎え, 慢性的な景気の低迷に加えて消費者のニーズが多様化してきた今, マーケットに即した製品, サービスをいかにリアルタイムに送り出せるかがキーになってきたといえる。そのためには, 今後の製造業は永遠の命題である生産効率, 品質の向上, コスト削減というテーマを, 従来の人, もの中心からIT技術を有効に活用した業務の改革が急務であり, 今後グローバル化の中で主流となるサプライチェインを含めたヴァーチャル生産体制を完成させることが生き残りの鍵といえる。<BR>当論文では, このような環境の中, IT技術がどのように製造業にとって適用されるべきかを, マイクロソフトが展開するWindows DNA for Manufacturingを中心に解説する。