著者
佐野村 誠 柿本 一城
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.674, 2017-05-24

定義 顆粒状(granular,シェーマ1))とは,数mm以下の半球状に近い隆起(顆粒,granule)が集合して存在する状態を言う.十二指腸のAA型アミロイドーシス(Fig. 1)など顆粒が小さい場合,微細顆粒状粘膜と呼称される. 結節状(nodular,シェーマ1))とは,顆粒より大きく,種々の大きさの小隆起(結節,nodule)が広範にみられる状態を指す2).その結節の大きさにより,小結節,粗大結節などと呼称される.
著者
佐野村 誠 國弘 真己
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.617, 2017-05-24

定義 Crohn病に合併する上部消化管病変は,Crohn病の診断基準の副所見のひとつとして取り上げられている(Table 1).その中でも胃・十二指腸病変に特徴的な所見は,胃病変である“竹の節状外観”と十二指腸病変の“ノッチ様陥凹”である.いずれもインジゴカルミン撒布によりわずかに認識できる程度のものから,通常観察でも明らかに認識できる高度なものまでさまざまである. 十二指腸の“ノッチ様陥凹”は球部から下行部のKerckring皺襞(輪状ひだ)に数本の切れ込みを呈する所見である1).輪状ひだ上の陥凹をノッチ(Fig. 1)と呼び,縦に配列した“ノッチ様陥凹”を呈し,さらに高度になると,ひきつれ所見を伴う(Fig. 2,3).