- 著者
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作山 宗久
- 出版者
- 社団法人情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.7, pp.509-518, 1990-08-01
本稿は記録管理学会とは何か,何のための組織か,会員はどのような人たちか,会員になったらどんなことができそうか,記録管理(レコード・マネジメント)とは何か,そのキーワードは何か,いま何のためか,を述べる。人は組織に参加するとき様々な動機をもつ。記録管理学会は業務指向,プロフェッショナル指向,天命指向いずれの人も歓迎する。これらの人々の中でプロフェッショナル指向の人が最も学会に貢献しかつ学会から利益を受けることができる。記録管理のキーワードは,記録のライフサイクル,システム・アプローチ,管理機能である。ライフサイクル概念は記録の生涯を貫く計画表を設定する。システム・アプローチは各シスチムの自律と相互依存を統合する。管理機能はライフサイクルとシステム・アプローチを通じて記録にかかわる人間の行動を計画し,組織化し,統制し,調整して組織の目標を達成させる。記録は未来のためのものである。記録管理はセレンディピティをはぐくむ。