- 著者
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倉田 尚美
- 出版者
- 母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究会
- 雑誌
- 母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究 (ISSN:21868379)
- 巻号頁・発行日
- no.8, pp.57-76, 2012-03-31
オーストラリアでは近年の日本人永住者数の上昇にともない、永住者の子女を対象とした継承日本語教育への関心が高まりつつある。本稿ではメルボルン在住の高校・大学レベルの継承日本語話者11名を対象に行ったアンケート結果を主な資料として、彼らの学習ニーズ分析を行った。その結果、4技能の中で特に読み書きの力を伸ばし、また将来、語学力を生かした専門職につけるよう日本語能力を伸ばす必要性があることが明らかになった。また、どの技能においても、フォーマルな場面にふさわしい言語的知識を含めた年齢相応の日本語をマスターし、自信を待って家庭でもアカデミックな場面でも日本語を使えるようになることが期待されていることがわかった。この様なニーズに応えるべく筆者の所属する大学で行ったコースデザイン、またこのコース一期生のコース内容に対する評価を紹介する。