著者
八尋 正幹 木本 行雄
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.8, no.10, pp.986-991, 1979

在来線鉄道の下路鈑桁による騒音が沿線住民に及ぼす影響度を把握するため, 航空機騒音の評価尺度であるWECPNLの考え方を基本にして, 実態調査成績から得られた新たな評価式を用いて, その影響度を求めた.<BR>わが国の航空機騒音の環境基準では, 概略的にEPNL=dB (A) +13の関係が成り立つことから下式を採用している.<BR>WECPNL=dB (A) +10 log N-27<BR>著者らは, 下路鈑桁騒音の実態調査成績からEPNLとdB (A) の関係を求めたところ, 概略的にEPNL≒dB (A) +9の関係が成り立つことがわかった.このように, 上式をそのまま用いて, 下路鈑桁騒音の評価を行なうと, "騒音のうるささ"という点から判断すれば, WECPNL値で4dB程過大評価することがわかった, このため, 下路鈑桁騒音の評価には, 上式に実態調査から得られた補正値 (一4dB) を考慮した次式を用いた方が, より適確に住民への影響度を把握できるものと考えた.<BR>WECPNL=dB (A) +10 log N-31<BR>下路鈑桁周辺3調査地点のWECPNLを上式を使って求めたところ, それぞれ91, 85, 86であった.この値 は, 福岡空港の離陸側滑走路端から約2km, 着陸側滑走路端から約3km以内の飛行航路直下周辺の騒音のうるささに相当するものであり, 沿線住民の約80%以上の人が非常にうるさいと感じていることが推定される.