著者
八木 一三
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.456-459, 2017-09-20 (Released:2018-03-01)
参考文献数
5

我々の周辺には普段から光が満ちあふれている。太陽光や星明かりなどの自然光以外にも,白熱電球や蛍光灯,最近ではLEDなどからの光があり,これらがなければ現在のような生活は営めないだろう。自然光や身の周りの人工光源からの光は基本的にインコヒーレントな光であり,波長も位相もばらばらで,あまり遠くまでは届かない。一方,我々が手に入れたレーザーという新しい光源は,コヒーレントな光を発生し,その光は単色性・指向性に優れ,高輝度で,はるか遠くまで届く。これらの光はどのように生み出されるのだろうか? 本稿では,これらの物理発光デバイスの原理と利用について概略的に述べる。