著者
兵野 篤 米澤 徹
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.468-474, 2009-10-20 (Released:2010-01-20)
参考文献数
31

金属ナノ粒子は,そのサイズに依存して発現する局在表面プラズモン共鳴や触媒特性などの特徴によって,近年新規な工業材料として注目されている。そして単分散性に優れ,分散安定な粒子を生成するさまざまな方法が開発されている。とくに湿式法ではサイズ・形状の制御が可能である。金・銀・銅粒子は局在表面プラズモン共鳴によって可視光での発色性を有し,色材へ応用されている。サイズによる色調の変化や表面増強ラマン散乱などの特性は迅速・高感度なセンシングへ応用されている。また,特異な触媒活性はグリーンケミストリーへの応用展開が期待されている。