著者
内山 学 ファム バン フック 千葉 修一 井上 義昭 浅見 暁
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2015-HPC-151, no.20, pp.1-6, 2015-09-23

本報告は流体コード OpenFOAM を基にして,MPI 並列と Thread 並列を用いた Hybrid 並列の検討を行う.OpenFOAM は Thread 並列には対応していないため,CG 法と BiCG 法を対象に Thread 並列化を可能とする行列のオーダリング方法を示すとともに,計算効率を向上させる行列の格納方法を示す.更に,全体通信回数の少ないアルゴリズムを採用し,そのアルゴリズムの特徴を生かして行列演算の効率化を行う.CG 法と BiCG 法以外の部分に対しても Thread 並列化の方法を示し,最後に,Hybrid 並列コードと MPI 並列コード,元コードを 「京」 コンピュータ上で比較する.
著者
ファム バン フック 井上 義昭 浅見 暁 内山 学 千葉 修一
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2015-HPC-151, no.19, pp.1-9, 2015-09-23

本研究では C++ オープンソース OpenFOAM を対象として,利用しているデータ交換形態,C++ テンプレートおよび MPI プラットフォームの特徴とその課題を述べた.また,「京」 コンピュータの Tofu 高機能バリア通信機能を活用して,データ型に合わせたテンプレートの追加による全体実行時間の軽減を確認した.また,OpenFOAM 特有の PstreamBuffer 全体データ交換形態を必要最小限の隣接データ交換形態に改良し,通信バッファサイズおよび通信時間が減少した.これらにより大規模並列処理を可能にして,アプリケーション全体の実行効率が大幅に向上した.