著者
冨田 祐史 関 紘志 志賀 美代
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Japanese Journal of Antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.47-50, 1974-02-25 (Released:2013-05-17)
参考文献数
4

ペニシリン過敏症の大部分は, ペニシリンGに対する抗体によつておこるとされており, セファロスポリンC系抗生物質はペニシリンと類似の構造式をもつため, ペニシリンGとの交叉アレルギーが推定されている。ペニシリン系およびセファロスポリンC系薬剤の投与にさいしては, これらによる過敏症を予測するために, 事前に問診でアレルギー歴を確かめ, その薬剤の皮膚反応を実施することが望ましいとされている。われわれは, 市立池田病院歯科の入院および外来の患者でセファロリジン (CER) を投与する患者に, 予めCER皮内反応, およびその一部にセファロチンナトリウム (CET) 皮内反応を実施し, 局所の発赤と膨疹の状況を検討したので報告する。