著者
須﨑 純一 出口 翔理
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.1-10, 2018 (Released:2018-01-20)
参考文献数
12
被引用文献数
1

現在,道路計測においてレーザの利用が進んでいるが,車両や歩行者等でデータに欠損が生じ,従来手法による位置合わせが困難となる場合がある.そこで本研究では,二段階の処理から構成される,欠損に頑健な位置合わせ手法を提案する.第一段階では,鉛直平面の法線の角度分布等を利用して,回転量や平行移動量を補正する.第二段階では従来の代表的な手法で,良好な初期値の下で高精度の位置合わせを実現できるIterative Closest Point (ICP)法を適用する.地上light detection and ranging (LiDAR)で取得し,部分的に欠損させたデータに対して検証した結果,道路線形の形状や勾配に関係なく,提案手法は欠損に対して頑健に位置合わせできると判明した.