著者
大下 恭弘 原田 亘 刈屋 憲次
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.96, no.4, pp.413-417, 1999-04-05 (Released:2008-02-26)
参考文献数
10
被引用文献数
1

症例は60歳,男性.平成8年1月抗核抗体陽性,DNA抗体陽性,LEテスト陽性,持続性蛋白尿,貧血,リンパ球減少を認め,ARAの診断基準でSLEと診断.平成8年3月腹痛出現.腸雑音の低下および腹部X線写真にて小腸ガスと鏡面像を認め,麻痺性イレウスと診断.経口小腸造影検査では上部空腸間に瘻孔を認めた.イレウスの原因がSLEの血管炎と考えられ,プレドニン60mgより開始し,イレウスは改善したが,瘻孔は開存したままであった.