著者
副田 圭祐 駒場 大峰
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.111, no.5, pp.934-940, 2022-05-10 (Released:2023-05-10)
参考文献数
5

カルシウム(Ca)は骨組織を形成し,神経伝達や筋収縮,酵素活性等の生体の恒常性維持に深く関わることから,主に副甲状腺ホルモンと活性型ビタミンDによって厳密に調整されている.マグネシウム(Mg)は通常の生化学検査には含まれないことも多いが,Caと同様に生体の恒常性維持に深く関わり,他の電解質異常に合併することも多い.本稿では血清Ca・Mg値の異常について,その機序と症候,代表的な病態について概説する.