著者
劉 愛群
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、日本の大学の中国語学習者を対象として、中国語教育においてはまだ例の少ないインプット処理理論を導入し、学習者の注意、気づきを促しつつ学習事項を定着させる新しい文法指導法の応用を検討した。具体的に、三種類の言語項目の習得における中間言語の変容に関して、理論的及び実証的な見地から検討を加えた。これらは、アスペクト助詞“過”、“把”構文及び副詞“就”と“才”の習得の考察と「インプット処理指導」の介入である。本研究では、中国語の習得研究と教授法の両者を同時に扱う研究分野を切り拓き、中国語学習者の認知的学習ストラテジーに対し、教室でどのような指導を行うべきかの提言を試みた。