- 著者
-
加瀬 直弥
- 出版者
- 國學院大學
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2009
本研究は平安時代後期の神職を主な対象とし、主な成果は、(1)個別化された神職補任のプロセスと院の影響力の強さ、(2)神事を意識した組織の編成があった、(3)神社修造の方法はそれ以前と大きく変わっていない、(4)神祇に対する観念は前代を踏襲している面がある、以上の点が理解できたことである。総合的には、当時の神職が院や貴族の影響を受けながらも、神事の特殊性を認め、神職の自律した活動を求める旧来の制度のもとにあったことを確認することができた。