- 著者
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比嘉 梨乃
加藤 莉子
太田 穂波
江頭 祐嘉合
諏訪 聖二
今井 啓太
平井 静
- 出版者
- 公益社団法人 日本食品科学工学会
- 雑誌
- 日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
- 巻号頁・発行日
- pp.NSKKK-D-23-00022, (Released:2023-06-02)
内臓脂肪型肥満者の脂肪組織では,酸化ストレスが亢進し代謝異常が引き起こされることで,メタボリックシンドロームの発症および進行に繋がる.ラッカセイ種皮は,通常,加工工程において,大量に廃棄されているが,抗酸化作用を有するポリフェノールを高含有していることが知られている.本研究では,ラッカセイ種皮含有黒酢飲料が,高脂肪食誘導性肥満マウスの糖・脂質代謝異常に及ぼす影響を検討した.6週齢のC57BL/6J雄マウスに60kcal% fat高脂肪食を摂取させるとともに,40倍(低濃度:LD)または20倍(高濃度:HD)に希釈したラッカセイ種皮含有黒酢飲料を20週間自由飲水させた.その結果,終体重は対照群と比較してLDおよびHD両群で有意に減少した.またHD群ではインスリン感受性指標であるHOMA-IRの有意な低下と,インスリン抵抗性指標であるQUICKIの有意な上昇が認められた.以上の結果より,ラッカセイ種皮抽出物含有黒酢飲料による肥満および糖代謝異常の改善が示唆された.