著者
太田 彩乃 勘米良 亀齢 磯崎 行雄
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.106, no.12, pp.853-864, 2000-12-15
被引用文献数
4 7

宮崎県北部, 高千穂町上村のペルム系石灰岩, 岩戸層と三田井層の新露頭において, 岩相層序および生層序を検討した.その結果, 整合に累重する4つの化石帯, すなわち下位よりLepidolina帯および無化石帯(岩戸層), Codonofusiella-Reichelina帯およびPalaeofusulina帯(三田井層)が識別された.前二者は南中国の茅口階に, 後二者はそれぞれ呉家坪階および長興階に対比される.本石灰岩は, 西南日本外帯, 秩父累帯のジュラ紀付加体中に巨大な異地性岩体として産するが, 初生的には海洋中央部に位置していた古海山頂部に形成された浅海成石灰岩体に起源をもつ.このような遠洋浅海成石灰岩中に茅口階から長興階に至る連続セクションが確認されたのは世界で初めてであり, ペルム紀末の大量絶滅事件直前の超海洋パンサラサでの環境変化を解明する上で重要な記録が得られた.