著者
勢川 瑠美子
出版者
日本医学哲学・倫理学会
雑誌
医学哲学 医学倫理 (ISSN:02896427)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.118-122, 1993-10-01 (Released:2018-02-01)

今日に至るまでの看護は、時代の変化に伴い、社会が求めるニーズ並びに働く看護婦たちのニーズ等から多岐にわたり、その役割は拡大されてきました。平成3年に「看護の日」及び看護週間が認められ看護の本質や意味を国民的レベルで考えることが提唱され、看護の問題を国民一人一人の課題として考えようとするところに至ったことは、看護者の望むところではありますが、医療の中の検査、処置、薬剤や機器の高度化は看護婦の診療介助業務をますます増加し、患者のケアに十分な時間をとることが難しくなってきています。このような中で家族や患者の期待する看護ケアを提供するためには、共に働く医療チーム(特に医師)の協力は不可欠であります。これらに関わる現状と問題を具体的に挙げる中から「医療と看護」を再考していく機会にしたいと考えています。