著者
北住 映二
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.200-205, 2003-05-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
8

在宅の重症障害児 (重症児) の増加に伴い, 生活の場・教育の場での医療的な配慮と対応の必要性と重要性が増大している.呼吸障害・嚥下障害・上部消化管障害などが悪循環を形成しやすい重症児において, 適切なケアと家族を含めたquality of life (QOL) の改善のために, 医療技術的対応の発展とともに, 療育的対応, および学校スタッフによる医療的ケアの前進などの社会的対応の発展が必要である.医療技術課題について学際的な検討を進めるとともに, 小児神経科医が教育や療育の場に積極的にかかわり, 社会的活動を積極的に行っていく必要がある.